映画『フロントライン』大ヒット記念舞台挨拶 in 大阪 オフィシャルレポート
6月28日、映画『フロントライン』の大ヒットを記念し、大阪にて大ヒット記念舞台挨拶が開催され、結城英晴役の小栗旬さん、仙道行義役の窪塚洋介さん、そして本作の企画・脚本・プロデューサーである増本淳さんが登壇しました。MCから、公開から2週間での10億円突破という快挙が告げられると、会場からは大きな拍手が。「皆様のおかげでございます。ありがとうございます!」と小栗さんが感謝を述べました。

興行収入10億円突破! 小栗旬、窪塚洋介、増本淳プロデューサーが大阪で感謝を語る
公開後の反響と作品への想い
公開後の反響について聞かれると、小栗さんは「本当に色々な反響をいただきまして、『この作品に勇気をもらった』という話を、色々なところからしてもらっているのが、本当に嬉しいです」とコメント。これに窪塚さんが「結城だけにね」と茶目っ気たっぷりに相槌を打ち、会場は和やかな雰囲気に包まれました。続いて、窪塚さんは「この映画のすごいなと思うところが、手前味噌なんですけれども、見ている間に自分が登場人物だというふうに気が付くという、新しい映画体験をさせてくれるところ。こんなふうに映画を見たことはなかったなと、今自分が出演しているというのも何ですが、本当に素敵な作品に旬に声をかけてもらって参加できて、そして今日大阪で旬と増本さんと一緒にこうやって登壇できることを、本当に嬉しく思っています」と、作品への深い想いを語りました。
増本プロデューサーは「2020年にこの取材を始めた時からすると、今日こういう形で皆さんの前に立てるということは全然想像していなかったというか、そもそもこのような公開ができるのかなというところから始まったのが、こんなふうににこやかに皆さんと会えて、なおかつ結果も良くて、皆さんからも愛されているという映画はなかなか少ないと思うんですけど、自分としては会心の出来。こうしてたくさんの人に見てもらえて、メッセージが届いているということに本当に感謝しています。とても幸運だなと思いますので、今日皆さんにその感謝を伝えられたと思います」と、コロナ禍での制作を振り返りながら、感謝の気持ちを伝えました。
大阪での思い出と共演エピソード
今回の舞台挨拶は、窪塚さんの提案で実現したことが明かされ、窪塚さんは「先週は20分だったんです。旬が来たら30分なんですよ」と冗談を飛ばし、会場を笑わせました。
小栗さんは大阪での舞台挨拶が2019年の『人間失格』以来6年ぶりとのこと。「コロナ前でしたね。その後大阪は、洋介君と一緒に仕事させてもらって、友人のお洋服屋さんのCMを一緒に撮ったのが、3年くらい前かな? 2年前かな? 1年前?」と、窪塚さんとの大阪での共演エピソードを披露。窪塚さんも「ゴルフの先輩でもあるんで」と、プライベートでの交流にも触れました。窪塚さんからは、小栗さんにゴルフで負けて正座させられたという衝撃的な(笑)大阪での思い出も語られ、二人の仲の良さがうかがえました。

フロントライン公式SNSからの質問「心が震えた演技」
公式SNSに寄せられた質問の中から、「お互いの演技で心が震えた演技はありましたか?」という問いに、窪塚さんは「旬は全体的にずっと主演で座長でいてくれてるから、一番ブレてるし一番受け止めてるし、受け止めないといけないから、全体通してずっと良かったのは旬だなと思う」と絶賛。さらに、「この4名で言ったら松坂桃李さん演じる立松が電話で結城に本音を打ち明けるシーンや、最後の池松壮亮さん演じる真田先生と滝藤賢一さんとのコーヒーのシーンかな。」

小栗さんは、「僕も昨日映画館に行って、一緒に紛れ込んで見たんですけど、改めて良い映画でしたね」と自身も作品を再鑑賞したことを明かし、「改めてずっと言ってる池松くんのコーヒーのシーン。その手前の滝藤さんもまたすごくいいんですよね」と語りました。「あのシーンは台本は途中までしか書いてなくて、二人が勝手にやったやつ」と、増本プロデューサーが裏話を明かし会場を驚かせました。
窪塚さんは、「ほんとこの4名だけじゃなくて、みんな、エキストラの方に至るまで、本当にみんながすごく良かったな」。小栗さんも「DMATのロジの役をやってくれている人たちとかすごい印象に残りますしね。みんなに家族がいたり、みんなどんな思いでここにいるんだろうって感じますよね。我々の家族のシーンとかが出てこないのも、また広がりを持たせるなっていうのを思いました」と、作品全体への深い愛情を見せました。
小栗さんが挙げたのは、「自分がDMATが下りてしまうかもしれないと思って仙道に電話をかけた後の、テンパっている結城を見ている仙道の顔が好きですね。あそこの笑顔がものすごく優しいんだよな」と語り、役柄と役者がシンクロする部分があったと熱弁しました。
バディの絆と今後の期待
小栗さんと窪塚さんは劇中ではほとんど同じシーンがなかったにもかかわらず、深い信頼関係が伝わるとの感想が寄せられると、小栗さんは「そうなんです、本当に会ったのは最初にみんなの意思の確認をさせてほしいと言って港に着くところと、あと船内の本部になっているレストランで会うだけなので、本当に2回ぐらいしか会ってないんですよね。でもそのバディの感覚って普段からの信頼関係があるからっていうのもありますかね」と語りました。
「次に共演することがあれば、お互いどんな役を演じてみたいですか?」という質問には、窪塚さんが「旬は忙しいからね。今も大河もやって、今度なんか面白そうな役もさっきやるっていうことだったんで、そんな時間ないと思います」と笑いを誘いつつ、「もうちょっと直接現場で会うような、それやりたいですね」と小栗さんが返しました。
さらに小栗さんは、「昨日改めて『フロントライン』見てて、このDMATの話って他でもできるよなと思ったんですよね。また結城できたらいいなと思いましたね」と続編への意欲をにじませました。これに対し増本プロデューサーは「本当に?聞きました?本当に皆様聞きましたね?今誰か録音してます?」と観客に呼びかけ、「あの後、能登があったりとか、今も我々がやったDMATのモデルになった先生方は、未だに能登の地震に寄り添ってたりとかされるんで。我々はフロントラインでこのコロナのダイヤモンドプリンセス号の話を映画化させてもらったけど、本当に今もこの瞬間も、どこかで同じように、同じような思いで医療に当たっているDMATがいるっていうのをすごく日々感じますね。じゃあ次がちょっと期待ね」と、作品のリアリティと今後の可能性を示唆しました。
「自分を大切にする上で心がけていること」と感謝のメッセージ
最後の質問は「相手や自分を大切にする上で、大事にしていること、心がけていることがあれば教えていただきたいです」。
窪塚さんは、「この映画がなかったら日の目も見なかった人たちが、この世界を支えている、世界を繋いでいるという感じを知れて、本当に目の覚める思いだったというか、いろいろ言っていたので、コロナどうのとかワクチンがどうのとかという話の前に、こういうことがあったんだということを知れて、本当によかったなってありがたかったですね」と、作品が教えてくれた大切なことについて語りました。
小栗さんは、「人と接するためにという話ですね。心がけていること、大事にしていることなんですかね。この作品を通して人道的にみたいなことを言っているので、人としてどうあるべきかみたいなことは、自分も改めて考えながら生きれる人になりたいなとは思いましたけど、やっぱり相手に対するリスペクトじゃないですかね。それがあるとたぶん関係性はいいものになってくるんじゃないかなと思ってますけどね」と、人との関係性において大切な「リスペクト」という言葉を贈りました。

最後に
フォトセッションを終え、最後に小栗さんから来場者へのメッセージが送られました。 「この作品を見てなんかこう勇気をもらったとか、改めて、本当にこういう方たちがいたということを知ってそういう皆さんに感謝の気持ちが湧いたとかいろいろ言っていただいてるんですけど、自分自身もやっぱりこれをね、また改めて見て、もう一度自分の仕事に誇りを持ちたいなっていう風に思えた作品になったので、とても嬉しく思っています。エンターテイメントだったり演じるっていうことを、学び合いにして生きてきましたけどなかなかね難しいこともいっぱいある中で、改めてなんか自分がやってる仕事をもう一回ちゃんと誇りを持って進んでいこうとそういう風に思えたので、この作品に参加できて本当に嬉しいです。」
最後に、MCから小栗さんが一番好きなシーンは?と聞かれると、真田先生が家に帰った後のシーンを挙げ、「奥さんが近づいてくると一歩を引いちゃう真田先生っていうのとかすごいなと思いながら見てましたね。」さらに、増本プロデューサーから「あのシーンも台本当日書きました」と、制作秘話を披露。

窪塚さんは、「みんな体験したコロナの時間だったけど、あそこで失った時間だったりとか、もう取り戻せない人だったりとか、出来事だったとかあると思うんですけど。それが、この映画を見ることでこれから先、前に進める、なんかやってやろうとかね、頑張ろうっていう風に、全部を前に進むための力に変えられる作品だなっていう風に思ってます。公開した後も、ずっと宣伝して毎日誰かに宣伝して、公開終わらないで欲しいなみたいな風に思う作品で初めてなんで、そういうものに関わると本当に感謝してます」と、この作品への並々ならぬ熱い想いを語り、舞台挨拶は盛況のうちに幕を閉じました。
映画『フロントライン』は絶賛公開中です。 ぜひ劇場で、この感動を体験してください。
【作品情報】
■タイトル:『フロントライン』
■出演者:小栗旬
松坂桃李 池松壮亮
森七菜 桜井ユキ
美村里江 吹越満 光石研 滝藤賢一
窪塚洋介
■企画・脚本・プロデュース:増本淳
■監督:関根光才
■製作:「フロントライン」製作委員会
■制作プロダクション:リオネス
■配給:ワーナー・ブラザース映画
■クレジット表記: © 2025「フロントライン」製作委員会
■オフィシャル:公式サイト FRONTLINE-MOVIE.JP