平成紅梅亭presents
-小痴楽・昇々・宮治の落語-
ワンダー3
東京の落語ブームの火付け役
超人気若手落語家3人が
再び大阪へやって来る!
©橘蓮司
大人気の講談師神田伯山や人気者を輩出するなど様々な
伝説を作った11人の人気ユニット「成金」。若手ながら本格的江戸落語を聞かせる
柳亭小痴楽。独自の新作落語が魅力、今年5月に真打に昇進した春風亭昇々。
同じく今年2月に真打に昇進した桂宮治。最も旬な若手3人が関西で揃う
貴重な落語会「ワンダー3」が10月に開催される。
自身の事、3人の魅力、会の楽しみ方を語ってくれました。
『落語が初めてという方も、同じ落語でも種類が違うので
誰か一人は面白い人がいるよ!だから安心して来てください』
編:コロナ禍で落語界でも公演の中止や延期、配信などこれまでとは違う動きも増えてきていますが、お客様の前で落語会が出来るということはありがたいですか?
柳亭小痴楽:(以下:小痴楽)嬉しいですね。東京でもどんどん会がなくなってきているので、東京を離れて大阪へ呼んでいただけるということは大事な会(公演)ですね。今までももちろん120%でやらせてはいただいてはいたのですが、一席一席の重みが違いますね。特にコロナ禍の状況になっての一年半は。無くならないようにしないと。
編:観客の前での高座と配信での高座では違いはありますか?
小痴楽:僕の感覚で無観客というのは出来ないので、オンライン配信だけの高座は断っているんです。お客様が観客席にいてそれを配信するというのは受けています。ただ配信はいろんな地域の人が見てくれているみたいで、それは本当に嬉しいですね。だけど観客席のお客様の反応を見て落語をやらないと空気感が感じられないので、そう意味でもこうやって呼んでもらえるのは(大阪に来れるのは)嬉しいですね。あらためて「生で見てください!」っていう思いです。
編:無観客のオンライン配信の高座とお客様の前とではやっぱり違いますよね?
小痴楽:そうですね。出てる側も違うし、お客様も違うと思うんです。ライブっていうのは、来た方が楽しめるし、出てる側も『お客さんに楽しんでもらった!
編:3人の皆さんの年代は近いものの、それぞれのカラーがまったく異なりますが、昇々さんが3人を“小痴楽兄さんはクラシック、宮治さんはジャズ、僕はボサノバです(笑)”と例えられていたのですが、小痴楽さんが3人を例えるとしたら?
小痴楽:例えるとしたら、う~ん!難しいなぁ~ちょっと待ってね!!出てこない(ごめんなさい)
編:こちらこそすみません。(悩ませてしまいました。)
小痴楽:出てこないなぁ~!イメージでいうと三者三様違うんですけど、宮治さんは2割が新作で、8割が古典落語をするんですけど、古典落語の枠にとらわれずに変えてくるというか、「宮治さんらしいもの」を落語に取り入れたりする。「とにかく笑い声を」という落語をおやりになる人です。昇々さんは新作7割、古典3割、古典も一番この3人の中で考え方が飛んでるというか独創的というか、昇々さんらしい奇抜さを古典に押し込めたりとか。新作は昇々さんの独創性の固まりで、「考えさせずに笑わせてくれて、軽い気持ちで聞いて、軽く笑って帰らせてくれる。」それが昇々さんの良さですね。師匠の(春風亭)昇太師匠の特徴「マニアックにならないように、わかりやすいように」というところを突き詰めていて、「一番弟子、なるほどな!」と思うほど師匠のいいところを掴んでいる人。それでいうと僕は、古典しかやらないんです。でも自分の中では古臭くならないようにしています。ただ言葉と時代背景は変えないようにする。もし時事ネタを入れるにしても、入れてお客様にウケるとはわかっていても、カタカナの言葉は入れないとか、自分の中での「古典落語という枠」は、たぶん二人に比べたら保守的かな。そんな中でも、今の若者でもわかるような変化を作るようにはしています。そういう意味では自分の落語は、「古典という古典」ですし、宮治さんの落語は「古典を爆笑に変えたもの」、昇々さんの落語は「新しいもの、新しい感覚」っていうのが特徴で、3人とも違うので同じ落語をやっても全然違う。そこがこの落語会の楽しみどころ。(ただ自分で「ボサノバ」っていう例えがわかんない!!(笑))
小痴楽:わかったさっきの質問の答え!踊りで例えたら昇々さんはサンバ(ブラジルの)、宮治さんはブレイクダンス、僕はなんだろう?わかりやすく言ったら日本舞踊?でもそんな「古典古典」した風には思われたくないんだけど…わかった!こうしよう!「踊りを覚えたての日本舞踊」。(笑)大爆笑!!
小痴楽さん復唱してくれました!
サンバ、ブレイクダンス、覚えたての日本舞踊!
ちゃんと覚えたてのを入れてね。(わかりました。)
編:3人が大阪で繰り広げる熱い落語バトルとなりますが、お二人のことは意識されたりしますか?例えば順番など気にしたりしますか?
小痴楽:この3人とあとプラス8人の11人で、ずっと2年前まで6年間一緒に活動していたので、お互いの高座をずっと見てきています。お互いの芸に対して信用がちゃんとあるんで、落語に入る前の枕(演目に入る前のフリートーク)を聴いただけで、「今日はこのネタをやるのかな?」と手の内が分かるくらいの仲なので、順番もネタも当日、前の人の高座が終わってから決めるんです。出番が決まってからでも、後からでも、「じゃ、このネタやろうかな」と逆に考えやすいですよね。会が始まったらみんな目つきが変わってスイッチが入るんです!みんな各々思っているのが「自分が一番ウケたい」ということ。先輩後輩関係なく、前に上がった人をいい意味で「踏み台」にするくらい(笑)お客様が一番大事なんで、お客様によりいいものを見てもらう為には前を踏み台にしていく。。。そういうところが分かりあっている仲なので、いい意味のライバル意識はありますね。ライバルというよりは「戦友」ですかね。普段は仲いいですが、高座では一切気を使わないので、「負けないぞ!」というバチバチ感は結構あると思います。
編:最後に、ワンダー3の見どころを教えてください。
小痴楽:三者三様の落語なので初めてくる方、ぜひ!この3人が揃って見れるのは中々ない貴重な会です!「宮治さんの独演会に行ったら、面白かったので来ました」という宮治ファンの方が来たら、他の2人との相乗効果でもっと宮治さんが面白く感じるかもしれないし、そういうところも3人それぞれファンにはみどころだし、落語が初めてという方、3人の落語は、種類が違うので誰か一人は自分の好みに合う面白い人がいるよ!だから安心して来てください。
編:落語って難しいイメージがあったんですが。
小痴楽:そういう落語をやる人は一人もいなんですね悲しいかな…(笑)ちょっと構えて緊張聴くような落語会に行きたいなら別の会に行った方がいいですね(笑)頭空っぽにして軽い気持ちで来てくれたら、こっちが空っぽの中に何か入れますので。必要な予備知識といえば、「手の抜いた一人芝居」と思ってください。それぐらいですかね知識と言えば(笑)
編:導入部分のまくらフリートークも面白いと伺ったのですが?
小痴楽:落語の前の枕もですし、この会はオープニングで3人のトークがあるので、そちらもお楽しみに!
きらり部の皆さんへ
女性にたくさん来て欲しいですね。おじさんばかり嫌ですもん(笑)
この会は落語を聴く入り口には丁度いいと思います。
初めて行くという方には、たぶん感覚はすごく合うと思います。
©橘蓮司
柳亭小痴楽(りゅうてい・こちらく)
1988年、東京都生まれ。2005年に桂平治に入門し、ち太郎。その後、父である五代目柳亭痴楽門下へ移り、父の没後は柳亭楽輔門下。2009年、二ツ目に昇進し、小痴楽。2019年9月に真打昇進。NHK Eテレのトークバラエティ番組「落語ディーパー!」などテレビ、ラジオにも多数出演。
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【公演名】平成紅梅亭presents -小痴楽/昇々/宮治の落語- ワンダー3
【出演】柳亭小痴楽 春風亭昇々 桂宮治
【開催日時】2021年10月30日(土)
【時間】13:00開演/17:00開演※昼夜別演目を予定
【会場】松下IMPホール
大阪市中央区城見1-3-7
【料金】全席指定 3,800円(税込)
※未就学児の入場不可
※公演中止など主催者がやむを得ないと判断する場合以外、チケットの払い戻しはいたしません。
【主催】読売テレビ/リバティ・コンサーツ
【お問い合わせ】キョードーインフォメーション
TEL:0570-200-888(平日・土曜11:00~16:00)